健康診断・人間ドック HbA1cについての解説

2025年02月19日

HbA1c(ヘモグロビンA1c)は、血糖値の長期的な平均を示す指標であり、過去1〜2か月間の血糖コントロールの状態を把握するのに役立ちます。血液中のヘモグロビンがブドウ糖と結びつく割合を測定することで、糖尿病のリスクや進行状況を評価することができます。

✅1.HbA1cの異常値が引き起こす問題

HbA1cの値が正常範囲を超えると、以下のような健康リスクが高まります。

  • 糖尿病の進行:血糖値が慢性的に高い状態が続くと、糖尿病の発症リスクが増加します。
  • 合併症のリスク:高いHbA1c値は、神経障害、腎機能障害、網膜症(視力低下)などの合併症を引き起こす可能性があります。
  • 心血管疾患のリスク増加:血管が損傷しやすくなり、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中の危険性が高まります。

 

✅2.HbA1cを改善する方法

HbA1cの値を正常範囲に維持するためには、以下の生活習慣の改善が重要です。

  • 食生活の見直し
    • 炭水化物の摂取を適切に管理し、血糖値の急上昇を防ぐ。
    • 食物繊維(野菜・豆類・全粒穀物)を多く摂取し、血糖コントロールを助ける。
    • 甘い飲み物や加工食品の摂取を控える。
  • 適度な運動
    • ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動を習慣化し、血糖をエネルギーとして消費。
    • 筋力トレーニングを行い、インスリンの感受性を向上させる。
  • 生活習慣の改善
    • ストレスを適切に管理し、血糖値の急激な変動を防ぐ。
    • 規則正しい睡眠を確保し、ホルモンバランスを整える。
    • 禁煙・節酒を心がける。

 

✅3.HbA1c正常値と異常値の比較

  • (日本人間ドック・予防医療学会判定基準参照)
特徴 正常 異常
数値(%) 5.6%以下 5.7%以上
血糖コントロール 良好 不良(糖尿病リスク増加)
健康リスク 低い 糖尿病、心血管疾患、合併症リスク増加
問題点 なし 高血糖による血管障害、合併症のリスク
改善方法 適切な食事管理、運動習慣、ストレス管理 糖質管理の徹底、運動習慣の強化、医師の指導を受ける

 

✅4.まとめ

健康診断の結果を活用し、HbA1cの値を適正範囲に維持することで、糖尿病予防と健康的な生活を目指しましょう。

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