健康診断・人間ドック 視力についての解説

2025年03月08日

視力とは、目がどれだけ鮮明に物を認識できるかを示す指標です。一般的に視力は0.1から2.0の範囲で測定され、日本では0.7以上が裸眼での運転免許取得基準とされています。視力検査では、裸眼視力や矯正視力(眼鏡やコンタクトレンズを使用した視力)を測定し、目の健康状態を評価します。

 

✅1.視力異常値の場合の問題点

視力が基準値を下回る場合、以下のような問題が発生する可能性があります。

  • 近視(近くは見えるが遠くがぼやける):遺伝や長時間のスマートフォン・パソコン使用が要因となることが多い。
  • 遠視(遠くは見えるが近くがぼやける):加齢や遺伝が関係することが多く、老眼の一因にもなる。
  • 乱視(物が二重に見える):角膜や水晶体の歪みにより発生し、細かい文字が見えにくくなる。
  • 加齢による視力低下:老眼や白内障、緑内障などが原因で視力が低下することがある。

視力が低下すると、日常生活や仕事の効率が下がり、運転や精密作業などの安全性にも影響を与えます。そのため、適切な視力管理が重要です。

 

✅2.視力を改善する方法

視力を維持または改善するためには、以下の方法が推奨されます。

  • 目を休める:長時間のスマートフォンやパソコンの使用を控え、適度に目を休ませる。
  • 適切な照明環境を確保する:明るすぎず暗すぎない環境で読書や作業を行う。
  • バランスの取れた食事:ビタミンA(ニンジン、ほうれん草)、ルテイン(ブロッコリー)、DHA(青魚)など、目に良い栄養素を含む食品を摂取する。
  • 適度な運動:血流を良くすることで、目の健康を維持する。
  • 適切な眼鏡・コンタクトの使用:視力に合った矯正器具を使用し、無理に裸眼で過ごさない。
  • 定期的な眼科検診:視力低下の兆候があれば早めに眼科を受診する。

 

✅3.視力正常と視力異常の違い

(基準値:人間ドック予防医療学会基準値参考)

特徴 正常:1.0以上 異常:0.9以下
問題点 クリアな視界で日常生活に支障なし 近視・遠視・乱視・加齢性視力低下による視界の不鮮明
改善方法 適切な目のケア、バランスの取れた食生活 眼鏡・コンタクトの使用、生活習慣の見直し、定期的な眼科受診

 

✅4.まとめ

視力は健康診断で重要なチェック項目の一つであり、異常が見つかった場合は早めの対策が必要です。特に企業の健康診断担当者は、従業員の健康管理の一環として視力の測定を活用し、適切な視力ケアを促すことが求められます。日常生活での視力の変化を意識し、適切な対策を行うことで、目の健康を長く維持しましょう。

 

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