健康診断・人間ドック AST(GOT)
2025年01月21日
健康診断や人間ドックでよく目にする項目の一つに「AST(GOT)」があります。これは肝臓や筋肉の健康状態を示す重要な指標であり、数値が異常である場合、何らかの健康問題が潜んでいる可能性があります。この記事では、AST(GOT)の概要、異常値が示す問題、そして改善方法について詳しく解説します。
AST(GOT)について解説
AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)は、アミノ酸の代謝に関わる酵素で、主に肝臓、心臓、筋肉、腎臓に存在します。ASTは、これらの臓器に損傷が生じた場合に血液中に放出されるため、ASTの血中濃度を測定することで、臓器の状態を確認できます。健康診断では、肝臓や筋肉、心臓などの健康状態をチェックするために、このASTの数値が重要視されます。
AST(GOT)異常値の場合の問題点
ASTの数値が正常範囲を超えて高い場合、以下のような疾患が考えられます。
- 肝臓の疾患: 肝炎や脂肪肝、肝硬変などが疑われます。肝臓の細胞が損傷を受けると、ASTが血液中に漏れ出すため、数値が高くなります。
- 心筋梗塞や心臓の疾患: 心臓の筋肉に損傷があると、ASTが放出されます。心筋梗塞やその他の心臓疾患の指標となることがあります。
- 筋肉の障害: 筋肉が損傷を受けると、ASTが血中に放出されます。過度の運動や筋肉炎が原因となることがあります。
AST(GOT)を改善する方法
ASTの値を正常に保つためには、以下の改善方法が有効です。
- アルコール摂取の制限: 過度のアルコール摂取は肝臓に負担をかけ、ASTの数値を上昇させる可能性があります。アルコールの摂取を控えることで、肝臓への負担を減らすことができます。
- 適度な運動: 健康な筋肉を維持するために適度な運動を行い、筋肉の損傷を防ぎましょう。ただし、過度な運動は逆効果となることもあるため、バランスの取れた運動が大切です。
- バランスの取れた食事: 脂肪分や塩分を控えた食事を心がけ、肝臓や心臓、筋肉への負担を減らすことが重要です。
- 定期的な健康診断: ASTの数値が正常であるかを定期的に確認することで、異常があった場合に早期に対処できます。
AST(GOT)正常とAST(GOT)異常の違い
以下の表に、ASTの正常値と異常値の違いを示します。
特徴 | 正常 | 異常 |
---|---|---|
数値の範囲 | 1~30 U/L(一般的な範囲) | 30 U/L以上 |
問題点 | 健康な肝臓、筋肉、心臓の状態が保たれている。 | 肝臓や筋肉、心臓に損傷がある可能性がある。 |
改善方法 | 健康的な生活習慣(適度な運動、バランスの取れた食事、アルコールの制限) | 医師による診断と治療、生活習慣の改善 |
まとめ
AST(GOT)は肝臓や筋肉、心臓などの健康状態を示す重要な指標です。健康診断で異常値が確認された場合、早期に対処することで重大な疾患を予防することが可能です。異常値が見つかった場合は、生活習慣の改善を心がけ、必要に応じて専門の医師による診断を受けましょう。定期的な健康診断を通じて、自身の健康状態をしっかりと管理することが重要です。
当院にて各種がん検診・健康診断・人間ドックを実施しております。
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