健康診断・人間ドック ヘモグロビンについての解説

2025年02月15日

ヘモグロビンは赤血球内に存在し、酸素を運搬するタンパク質です。肺から全身の組織に酸素を届け、組織から肺へ二酸化炭素を運び出します。鉄を含む色素成分「ヘム」とタンパク質「グロビン」から構成され、酸素と結合する能力があります。ヘモグロビンの異常や不足は貧血などの健康問題を引き起こすことがあります。ヘモグロビンの値が適正であることは、体内の酸素供給が正常であることを示します。

 

✅1.ヘモグロビンの異常値が引き起こす問題

ヘモグロビンの値が正常範囲を超えたり下回ったりすると、さまざまな健康リスクが生じます。

  • ヘモグロビン値が低い場合(貧血)
    • 酸素供給が不足し、疲労感やめまいを引き起こす。
    • 重度の場合、心臓への負担が増大し、動悸や息切れを招く。
  • ヘモグロビン値が高い場合(多血症)
    • 血液が濃くなり、血栓のリスクが上昇。
    • 高血圧や脳梗塞、心筋梗塞の危険性が増す。

 

✅2.ヘモグロビンを改善する方法

ヘモグロビン値を適正に保つためには、以下のような生活習慣の改善が有効です。

  • 鉄分を適切に摂取する:鉄欠乏性貧血を防ぐため、レバー、赤身の肉、ほうれん草などをバランスよく摂取。
  • ビタミンB12・葉酸を補給する:赤血球の生成を助けるビタミンB12(魚介類、乳製品)や葉酸(緑黄色野菜)を積極的に摂取。
  • 適度な運動を取り入れる:血流を改善し、ヘモグロビン値を安定させるため、ウォーキングやストレッチを継続。
  • 水分補給を心がける:血液の流れをスムーズにするため、適度な水分を摂取。
  • 禁煙:血液の酸素運搬能力を低下させるため、控えることが望ましい。

 

✅3.ヘモグロビン正常値と異常値の比較

特徴 正常 異常
数値(g/dL) 男性 13.1-16.3 女性 12.1-14.5 男性:13.0未満、または16.4以上、女性:12.0未満、または14.6以上
酸素供給能力 正常 低い(貧血)または高すぎる(多血症)
健康リスク 低い 疲労、めまい、血栓、動脈硬化などのリスク増加
問題点 なし 貧血による体調不良、血栓リスクの増加
改善方法 バランスの取れた食事、適度な運動、水分補給 鉄分・ビタミンB12の摂取、生活習慣の見直し、医師の指導のもと管理

 

✅4.まとめ

健康診断の結果を活用し、ヘモグロビン値を適正範囲に維持することで、健康的な生活を送りましょう。

 

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