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低血糖とは?症状チェック・数値の目安から原因、糖尿病でない人の注意点まで医師が解説

「急に手が震える」「冷や汗が出る」「激しい空腹感に襲われる」……。このような症状がある場合、血糖値が正常範囲を下回る「低血糖」の可能性があります。低血糖は糖尿病治療中の方だけでなく、食事の摂り方や体質によって「糖尿病でない人」にも起こり得ます。放置すると意識を失うなど危険な状態を招くこともあるため、正しい知識と対処法を知っておくことが大切です。
低血糖とは?数値の目安と定義
低血糖とは、血液中の糖分(グルコース)が不足した状態を指します。
- 数値の目安: 一般的に $70\text{mg/dL}$以下 になると低血糖症状が現れ始めます。
- 重症化のライン: $50\text{mg/dL}$を下回ると、脳へのエネルギー供給が不足し、中枢神経症状が出現します。
低血糖の症状チェックリスト
低血糖の症状は、血糖値の下がり方に応じて段階的に変化します。ご自身の症状をチェックしてみましょう。
【軽度】交感神経症状(血糖値を上げようとする反応)
- 激しい空腹感
- 手が震える(指先の震え)
- 冷や汗が出る
- 動悸(心臓がドキドキする)
【中等度】中枢神経症状(脳のエネルギー不足)
- 強い眠気・生あくび
- 頭痛・めまい
- 集中力の低下・イライラ
- 意識がぼーっとする
【重度】危険な状態
- 異常行動(ろれつが回らないなど)
- けいれん・発作
- 意識喪失(昏睡)
- 最悪の場合、死亡に至るリスクもあります
低血糖の原因と「なりやすい人」
なぜ低血糖は起きるのでしょうか。大きく分けて2つのケースがあります。
最も一般的な原因です。
- インスリン注射や飲み薬の量が食事量に対して多すぎた。
- 薬の服用タイミングがずれた。
- 激しい運動を空腹時に行った。
糖尿病の診断を受けていない人でも、以下のような場合に起こります。
- 反応性低血糖(食後低血糖): 糖質の多い食事をした後、インスリンが過剰に分泌されて急激に血糖値が下がってしまう。
- 極端なダイエット: 糖質制限によりエネルギーが不足している。
- 飲酒: アルコールが肝臓での糖の生成を阻害する。
- 胃の手術後(ダンピング症候群): 食後の糖の吸収が速すぎることによる反応。
「糖尿病でない」のに症状が出る場合の注意点
健康診断で血糖値が正常でも、「食後数時間で手が震える」「夕方になると猛烈に眠い」という方は、血糖値のアップダウンが激しい「血糖値スパイク」が隠れているかもしれません。 これを放置すると、将来的に糖尿病を発症するリスクが高まるため、早めの検査(経口糖負荷試験など)が推奨されます。
低血糖発作が起きた時の応急処置
もし低血糖の予兆を感じたら、我慢せずに以下の対処を行ってください。
- ブドウ糖を摂取する: $10\text{g}$(ラムネ菓子なら$10 \sim 15$粒程度)を摂取します。
- 安静にする: 摂取後$15$分ほど安静にし、症状が改善するか確認します。
- 糖分を含む飲料: 固形物が難しい場合は、清涼飲料水($150 \sim 200\text{ml}$)を飲みましょう。
※人工甘味料使用の飲料(ダイエット飲料など)では効果がありません。
当院での低血糖の診断・検査の流れ
「低血糖かもしれない」とご相談いただいた場合、当院では以下のステップで原因を特定し、一人ひとりに合った改善策をご提案します。
まずはどのような時に症状(震え、頭痛、冷や汗など)が出るかを詳しく伺います。
ポイント: 食後何時間で起きるか、生理周期との関連はあるか、どのような食事内容か、などをヒアリングします。
貧血、甲状腺機能異常、肝機能障害など、低血糖と似た症状を引き起こす他の病気が隠れていないかを調べます。
原因をさらに深掘りするため、以下のような検査を行う場合があります。
リブレ(持続血糖測定器)の活用: 腕に小さなセンサーを貼り付け、24時間の血糖変動をリアルタイムで記録します。ご自身では気づかない「寝ている間の低血糖」や「食後の急激な乱高下」を可視化できます。
検査結果をもとに、専門医が治療プランを立てます。
食事療法: 経験豊富な医師による「血糖値を安定させる食べ方」の指導(分食のすすめなど)。
生活習慣のアドバイス: 運動のタイミングや睡眠、ストレスケアについて。
薬物療法: 症状が強い場合、糖の吸収を穏やかにするお薬を処方することもあります。









